世界で一番、不器用な君へ
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「お疲れー」
「お疲れ様です」
部活が終わり、帰って行く先輩たちの横を通りながら部室に向かう。
備品チェックに、いい加減汚いこの部室を少しは片付けないとね。
部室を整理してると、OBの先輩方が残していった練習メニューや他の高校の分析ノート、部員たちのアルバム(恥ずかしい写真たち)がでてきたりするから、ちょっとだけ楽しかったりする。
「おい、雨宮、何時だと思ってんだ」
「うひゃあ!…って、先生、驚かさないでくださいよ〜」
どうやら片付けに夢中になってしまっていたらしい。
部活が終わってから1時間ほどが経っていた。
「ついでに体育館の鍵もよろしく。まだ残ってるやつがいるみたいだからな」
「はーい」
私は部室の電気を消して、鍵を閉めてから体育館に向かう。