世界で一番、不器用な君へ
部屋の扉をそっと開けると、中にはすでに他校のマネージャーがいた。
「あ、あなたが相部屋の子?よろしくね」
「あ、よろしくお願いします…」
すごく大人っぽい…多分、3年?
うっすらお化粧もしてるし…女子力も、色気も、ありすぎだよ…
でも、明るくていい人そう。
そのことにとりあえずほっとする。
「2年の雨宮一花です」
「一花ちゃんか!私は3年の松本恵里。もう練習行く?」
「はい、松本さんもですか?」
「恵里でいいよ。そう、一緒にでよっか」
私は必要なものを手に取って、恵里さんの後について部屋を出る。