世界で一番、不器用な君へ
「…お前、キャプテンのこと好きなの?」
俺の言葉に、一花は潤んだ瞳を見開いた。
「っ違う!嫌!もう最悪!やだやだなんであんたに…」
「あーもう落ちつけ」
動揺しすぎ。バレバレ。
散々わめいてた後、一花はとうとう顔を覆ってその場にしゃがみこんでしまった。
これじゃあ収集がつかねえ。
仕方がないか。今日くらい。
「…お前、ここにいろよ」
俺は重い足を引きずってコンビニに入り、一番安いアイスを二本手にとってレジに持っていく。
これでケチとか言ったらぶっとばすからな。