世界で一番、不器用な君へ


「残念美人?なにそれ」


目の前に座る親友、山本楓の口から出た初めて聞くそのワードに私は首をかしげる。


「うわ、知らないんだ…かわいそー」


「な、なによ、だからなんなのよ」


私はメロンパンを頬張るのをやめて、楓の顔を見つめる。


「あだ名よ、アンタの」


「え、私?」


予想外の言葉に私は思わず自分を指差す。


残念美人?なんだそれ。

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