世界で一番、不器用な君へ


放課後、部活の時間を削ってまでやってるっていうのに…


「とりあえず、このままだとラチがあかないな。一花、一旦俺とやろう。ペース掴もうな」


キャプテンの提案に、一花の肩がピクリと反応するのが見えた。


「よかったじゃん」


「うっさい」


そう言いながらも、一花の顔はすでに真っ赤だ。


「蓮はとりあえず休んどけ」


「…了解」


俺は足の紐を解いて、日陰に移動する。


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