世界で一番、不器用な君へ
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朝、校門をくぐってから見えてきた、知っている背中。
私は隣に並んで、声をかける。
「おはよ、浩平」
「お、おはよ一花」
そう言って、持ち前の明るい笑顔を見せる。
浩平は、同じ2年でバスケ部員で、蓮の親友だ。
お調子者で、いつも部を和ませる。
「あれ、今日はアイツ一緒じゃないんだ」
「そ、なんか自主練してるっぽい。一花知らんかった?」
「…全然」
朝、苦手なはずなのに。
去年の合宿も一番寝起きが悪くて先輩たちも手を焼いていたし、試合で1年は早く来なきゃいけない日もよく遅刻して怒られていた。
やっぱり、二人三脚のせいだよね…