狼と赤ずきんは恋に落ちてしまった
『と言うか、お腹空きましたよね?
どうぞ』
そう言って彼が出したのは、
暖かそうな白い洋風なスープと、
美味しそうなハンバーグだった。
『すみません、有り難う御座います!』
『いえ、俺も
ガッツリした物しか作れなくて…
病人と言うか、
怪我人にこれもどうかと思ったんですけど、
作り方が分かるものが少なくて…』
『いえ、ハンバーグは好物なので、
とても嬉しいです!
いただきます!』
そう言って私はハンバーグを一口食べた。
『ん!?』
と、私は驚いた。
『大丈夫ですか!?不味かったですか!?』
と、不安そうに彼は此方を見て来た。
しかし、彼が不安がるような事は、一切無かった。
何故なら、
『めっちゃ美味しくて驚いてました!
料理上手なんですね!』
料理が美味しかったからだ。
『なら良かった…
喜んでもらえて、嬉しいです』
彼はホッとしたような顔をして、
そう、言った。
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