クールな彼とちょっとドジな彼女の恋の攻防戦(後日談移動しました)


男性側と女性側に別れ席につき、遅れるという朝陽さんを除いたメンバーで飲み物や料理を頼んだ後、親睦会が始まった。

仕切るのは渡部さん。

「今日の集まりに来てもらった綺麗な女性達はお前達も知っている高嶺の花、受付の桐谷さんと小野寺さん、そして俺の彼女の絵梨花。絵梨花の親友で総務のアイドル、桃寺さんだ」

男性2人は、一人一人の顔を見て微笑み、こういう場になれている感じだった。

桐谷さんと小野寺さんは、謙虚に『そんな事ないです』としおらしく振る舞っているが、私はアイドルと言われない言葉に恐縮するばかりだ。

「そして、男どもは、営業のNo.2、梶岡 優馬と、新社会人一年目、営業部のNo.1の座を狙っている太々しさNo.1の陣内 篤郎。その座が危ういかもしれない営業部No.1の向井 朝陽はまだですが、飲み物が来るまで簡単に挨拶をしようか」

先頭にたったのは、渡部さんで、挨拶というより絵梨花に手を出すなと男性陣に釘を刺していた。次に渡部さんの前に座る絵梨花の番だったが、気乗りしない彼女は、『渡部さんの彼女です』とだけ。渡部さんだけが喜んでいて、呆れた梶岡さんが渡部さんの代わりに進行を進め出した。

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