クールな彼とちょっとドジな彼女の恋の攻防戦(後日談移動しました)
「それは内容を聞いてから判断するから、言ってごらんなさい」
どこから話をすればいいのだろう?
悩んだ末に、最悪な出会いから話をすることにする。
パンツ丸見え事件でのこと
親睦会の帰りのスーパーでのこと
昨日のこと
途中、頼んでいた飲み物と軽食がきても、手をつけず一気に洗いざらい話した私は、やっと一息をつき、ホットコーヒーで喉を潤した。
絵梨花は、私の話の途中、何度か吹き出したり、唖然としたり、声をだして笑っていたりとしていたが、話の腰を折る事はなかった。
「あー、楽しい。莉子のドジぶりはわかっていたけど、パンツって…気がつかなかったの?」
「今日は、寒いから足元がスースーするなって」
「あはは、…エレベーターの中に向井さんがいて教えてくれてよかったじゃない。誰にも会わなかったら、沢山の人にあんたのパンツ披露してたのよ。教えてくれてよかったって前向きに思いなさい」
「でもさ…新手の痴女って、酷くない?」
「ふふふ、ふふ…確かに失礼よね。でも、莉子の痴女じゃありませんからって叫ぶっていうのも…あーもう、笑わせないでよ」
笑いながら、絵梨花は目尻に浮かべた涙を拭って、また、笑い出していた。