クールな彼とちょっとドジな彼女の恋の攻防戦(後日談移動しました)
スマホを受け取りながら、彼の予定を心配した。
「あー、コンビニまでな」
「そうなんですか?何を買ってくればいいのか教えて頂けたら、私が、かわりにコンビニ行きますけど?」
「いーよ。自分で行くし、お前、その顔でコンビニ行けるのか?」
「そんな酷いですか?」
「あー、もう、泣きましたって顔」
うわっ…
ヒビの入ったスマホのカメラ画面から、自分を写して見たが、彼の言う通り酷い顔で、この状態を見られたことに落ち込んでいたら、ぽんぽんと、私の頭を撫でる彼は優しく笑っていた。
「なんで泣いたかわからないが、もう大丈夫か?」
「はい、みっともないところをお見せして、困らせましたよね。本当にすみません…お洋服まで汚してしまって…あの、そのニット、弁償します」
「いーよ。服なんて洗えばいいし」
「でも、化粧なので、普通の洗剤じゃ落ちないと思います」
「落ちないなら、クリーニングにだすから、気にするな」
「ご迷惑かけたのに、私の気がすみません」
「それなら俺もだ。お前のスマホの方が、買い直さないといけないだろ。俺に弁償させろ」
しばらく、どちらも譲らなかった。
「ならさ、お前、洗ってよ」
「はい」