クールな彼とちょっとドジな彼女の恋の攻防戦(後日談移動しました)
大きく、返事をかえしたら、向井さんは、目を大きく開いた後、『そういうところなんだよな』と、自分で何か納得していた。
「じゃあ、預かります」
「俺の裸、見たいの?」
「……そんな事ありません。えっ…えっ、なんでですか?」
焦っている私を見てニヤッと意地悪な笑みを浮かべた彼は、上に羽織っていたジャケットを私に渡すと、彼は目の前でニットを脱ぎ出した。
恥ずかしくて、目を逸らしてた私の手には、ジャケットからニットが渡される。
彼をチラリと見たら、中に黒いTシャツを着ていて、ホッとした顔の私に、また、意地悪に笑って
「やっぱり、痴女?」
揶揄う口調に、ムッと口を尖らせた。
「知りません」
あははっと笑う彼との距離感に、自分が自然でいられることに、内心戸惑っていた。
「じゃあ、洗濯頼むな」
「洗ったら、お部屋に持って行きますね」
「あぁ、頼むな。後、お前、スマホの画面確認しておけよ。中までいってたら弁償する。フィルムだけだったとしても、俺が買うから、絶対に勝手に買い直すな。いいな…もし、買い直してたら…」
彼がグッと近寄ってきた距離に、上半身が後ろに反る。
「…買い直してたら?なんですか?」