クールな彼とちょっとドジな彼女の恋の攻防戦(後日談移動しました)

「普段使わないこの部屋で、人の話声が聞こえて逢引してるって勘違いされて困るのは、誰だ?彼氏持ちのお前じゃないのか?」

「彼氏なんていないって知ってるでしょ。それに逢引って…誰もそんな、勘違いしないわよ。それに、こんなところ、誰も来ないって」

「ここの鍵が開いてる理由知らないのか?」

意地悪くニヤッと笑われるが、普通の物置部屋だから、戸締りする必要がないからじゃないのか⁈と、首を傾げたら、ふっと鼻で笑わられる。

ムカついたが、鍵が開いている理由を知りたい好奇心が勝ってしまった。

「…なぜなの?」

「ここは、ごく一部の人間しか知らない、男と女が『なに』する部屋なんだよ」

なに?

「なにって…まさか…」

「お前が座ってるパイプ椅子で、男の上に女が乗って何するんだろうな⁈」

……わ、わっ、いや…やだー

生々しい想像をしてしまい、パイプ椅子から立とうとするが、肩を押さえつけられて立てない。

「やっ、どいてよ…バカ…あっち行って」

バンバンと、目の前の男の体のあちこちを暴れて叩いたら、その両手を拘束されてしまった。

「離してよ」

キッと睨むが、彼は妖しく笑うだけ…
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