クールな彼とちょっとドジな彼女の恋の攻防戦(後日談移動しました)
「大袈裟じゃないんです。向井さんや梶岡さんのファンの中には、自分こそがふさわしいと思って、腰眈々と彼女の椅子を狙っている人がいるんです」
「おい、そこに俺らの意思はないのかよ」
「そこはまぁ、横においておいて、普通のファンは、遠巻きに眼福程度で満足してるので、彼女ができたと知っても少しの嫌がらせ程度で済みますが、自分以外の女が彼女のポジションにつくのを認めれない人もいるんです。絵梨花の時も…お互い両思いなのに…でも、渡部さんが頑張ってくれて、彼女らは、やっと渡部さんを対象外枠にしたんです。いいですか?今、社のイケメンと言えば名前があがる人の中でフリーで将来有望な人物ってわかります?」
「…おれ、と、梶岡」
「正解です…たった2人しかいないんですよ。それなのに、梶岡さんが私をなんて…あぁ、恐ろしい。だから、彼氏持ちってことにしておいてください。あ、あと、向井さんと同じマンションっていうのも内緒ですよ」
「めんどくせーな」
チッと舌打ちされてしまった。
「めんどくさくてすみません。でも、私の身の安全を守る為だと思ってお願いします。何かあったら、向井さんを一生、恨みますからね」