クールな彼とちょっとドジな彼女の恋の攻防戦(後日談移動しました)
「えー、私に言わせるの?莉子から話してくれるの待ってるんだよ」
「なら、泊まってく⁈渡部さん所に行くって言ってたんじゃないの?」
「そうじゃなくて、彼の所には後で行くけど…あーもう、焦ったい。莉子の彼って向井さんなんでしょ」
突拍子もない絵梨花の発言に、唖然とする。
「もう恋愛はいいって言ってたのにさ…まぁ、あの向井さんなら内緒にしようとかいいそうだもんね」
「あのね…違うからね。絵梨花の勘違いだから」
「えー、怪しい。親睦会の日、2人の様子が変だったよ。向井さんには聞いてないことにするから、白状しなさいよ」
「ほんと、勘違いだからね。お昼の件だって、勝手に梶岡さんが勘違いしてて、まさか、あんな所で…」
昼休憩から総務に戻る途中、既に知れ渡っていた梶岡さんからの告白。それをよく思ってない女子から、すれ違い様に嫌味を言われ、仕事中も、あからさまな態度で接しられた事を思い出し、最悪な気分。
出来上がったシチューをお皿に移し、カリカリのバケットを横に添えてテーブルに移動したあとを絵梨花がついてくる。
「あれは、梶岡さんの思慮不足よ。だから、いつまでもNo.2なのよ」