Sweet in my Room!!
―――――――――

「う………うぅ……う~……あっつ!」


夏休み初日の目覚めはあまり良くなかった。

目を覚ますと身体がジトっと汗ばんでるのがわかった。


あたしは寝ぼけ眼でエアコンのリモコンを探すと“運転”のボタンを押す。



「あー…涼しいー…」


エアコンからでる冷風で身体を冷やしつつ、部屋の置き時計で時間を確認してみる。


AM9:00


まだ9時かー

幸せー


休みのいいところはトコトン堕落した生活を送れるところだよね。



バタン―――
パタパタ――――



ドアの向こう側で物音がした。龍仁が起きたのだろう。



そういえば…

今日から実家帰るんだっけ。


一人暮らしは幸せだけど、


いないといないで



ヒマになるな…




ヨイショとベッドから身体を起こすとドアを開けた。


「おはよ~。」

「おはよ。」


ドアを開けると真っ黒なボストンバッグがソファーの上に乗っかっているのが真っ先に目についた。


洗面所から歯ブラシをくわえながら龍仁はやってきた。


「ハーコにひては、やへに早起きはね。」

『サーコにしてはやけに早起きだね。』


歯ブラシをくわえてるせいで言葉がモゴモゴ聞こえるがなんとなく理解できた。

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