Sweet in my Room!!
明日のことを話してるうちにアイスをペロリと食べ終えてしまった。




「じゃあ、また明日な。」

「あいよー。」


しばらく話したあと、あたしたちはまた駅前で別れた。


お茶会ね~…


とりあえず家帰ったら浴衣探すか~。










――次の日――

「やっぱ去年教わっといてヨカッタわ~。」

あたしは姿見とにらめっこしながら帯をしめた。

去年の夏休み、ママに浴衣の着方を教わっていた。覚えればなんてことはない、楽チンだ。それにあたしの浴衣は作り帯で出来上がってるものを後ろにさすだけなのでとっても簡単。不器用なあたしにはもってこいの浴衣。


真正面から見たり、横を見たりしながらバランスに気をつけて着ていく。

真っ白な生地に薄ピンク色の大きな牡丹の柄。帯は真ピンク。まさにどっからどー見ても乙女。

こう見えてあたしは白とピンクが色の中でイチバン好きなのだ。



「あとはリボンをさして…………うん……まぁ、大丈夫っしょ。」


自分で着るのが2回目にしては上出来な着こなしだろう。

あたしはオッサンくさく帯をパンッと一発叩いた。濃いめのピンク色をしたちっちゃい巾着の中に、必要最低限のモノだけ入れる。財布は入らないので小さなガマ口の小銭入れにお金を入れ替えた。

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