Sweet in my Room!!
吐き捨てるように僕に言い放つと華恋は部屋を出て行った。






つーか…






「もっとマシな起こし方できないわけ、あの人。」












布団から出ると頭をわしゃわしゃとかいた。


僕は、美容院が好きじゃないからめったに行かない。



最後に行ったのは半年以上前。




そんなわけで僕の髪は男子にしてはちょっと長めだ。



おまけに軽く髪の毛がうねってる。



よく、





「それパーマ?」



って言われるけど



これは


ただの



寝癖です。




寝癖がオシャレに見えるとは素敵な世の中になったもんだ。




パジャマである浴衣から、灰色の甚平に着替える。


本当はちゃんと浴衣を着なくちゃいけないんだけど、甚平の方が動きやすいからついついこっちばっか着てしまう。



ふすまを開けて大きく伸びをした。






廊下のガラス戸から見える外の景色。



松の木がやけに立派に見える。


「どれ…行くか。」


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