Sweet in my Room!!
「なにコレ!誰もいないじゃん!みんなやる気なさすぎだろ!てゆーか、あの2人まで帰ってるし!」


教室に戻ると人っこひとり残っていなかった。まだ5時ですけど?誰もいないとかないでしょ!帰るの早過ぎだから!

あたしの机の上には『ごめん、やっぱ先帰るね♪』とマキマキの走り書きのメモが置いてあった。


アイツら…

騙しやがったな!




「今日はしょうがないっしょ。大道具とかだって段ボールとかペンキとか材料なきゃ作業出来ないし。」


「あ、そっか。」


「僕らは僕らで早く終らそ。」


「だな。」


一旦衣装を教卓の上に置き、みんなの机をガガーッと後ろに下げる。前で衣装を広げられるだけのスペースを作る。



「さてと…どんなのがいっかなー。」


真っ白なドレスから浴衣、制服、ワンピース…ホントにありとあらゆるジャンルの服があった。ひとつずつ手にとって確認していく。






気付けばあたしたちは30分以上衣装と格闘していた。その間あたしと龍仁は終始無言だった。





正直あたしは今とてつもなく緊張していた。


龍仁と二人きりなんていくらでもあった場面なのに、意識するととんでもなく緊張してしまう。

しかも30分近く無言…


怖すぎる…

かと言って自分から話振るのも怖いし…

気まずい。

気まずくてぶっ倒れそう!

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