Sweet in my Room!!
「あたしのことは大事な人だと思ってるけど…今は付き合えないって言われた。」


「…………あ、そう…付き合えない、ねぇ…。」



航太は何か考えこんでるような顔をして返事をした。


「…なに?なんか知ってんの!?」


「……………。」


「黙った!やっぱなんか知ってんじゃん!なに隠してんだよ!吐け!」


「やめろ!違う意味で吐く!」



あたしは航太の胸ぐらを掴み前後に揺さぶった。



「すみませーん。おばけ屋敷入りたいんですけどいいですかー?」


お客さんの声にピタリと手をとめる。


「いらっしゃいませ~♪500円になりまーす。」

「おま…ふざけんなよ。」


となりで軽く咳こむ航太をよそにあたしは何事もなかったかのように営業スマイルを見せた



まさにそのときだった。




「…………航…太?」


「え?あ………………七海。」



え、え?

なに?
誰?


あたしの目の前に立っていたのは前髪がパッツンで髪の毛は長く、縦巻きロールをした目がクリクリでまさにお人形さんみたいな女の子だった。


ウチの制服じゃない制服を着ている。他校からきたのだろう。


てゆーか、この人どっかで見たことあるような…


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