Sweet in my Room!!
車を降りたあたしの前にそびえ立つマンション。


エントランスは結構広めでさすがセキュリティー万全のオートロックだけあるわーって感じ。





「15歳にしてこんないいとこにひとり暮らしとは、いいご身分だなーっ。」



「好きでひとり暮らしするわけじゃないし。つーか、楓だってココとどっこいどっこいなイイ感じのマンションに住んでんじゃん。」




「そうだけど、まぁ俺は自分で家賃払って住んでますから。」



「なんかイチイチ鼻につくようなこと言うよね、アンタ。」




潔癖なうえに嫌味たらしくあーだこーだ言う。



身内ながら心底イヤな男だと思う。



「えーっと……」


持って来ていた書類に目を通す。


部屋は…



「707号室…」



このマンションは7階建て。


どうやらイチバン上の階の角部屋らしい。



なかなかいいじゃん!



「707号室!?」


楓が書類をのぞき込んだ。



「なんだよ。それがどうかした?」


「お前…もしかしたらこのあと同じ名前のバンドやってる女の子とバッタリ出会ってルームシェアすることになるかもしんねーぞ…」


「マンガに影響されすぎだわ!」


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