Sweet in my Room!!
――――――――――

「……ちっ、遅刻だあああぁー!龍仁起きろ!8時半過ぎてる!」

「……うーん……え……ええ!?」





いつもと変わらぬ朝。

朝が弱い二人はうっかり寝過ぎてしまった様子。



「なんで桜子まで寝坊するかね!」

「うっかり昨日目覚ましセットすんの忘れてて……って、はあ!?あたしのせいかよっ!?つーかたまにはリュウも自分で起きろっつーの!」


「ムリ、僕、低血圧。」

「ずっる!こんなときにばっか病弱ぶるとは卑怯だな!」

「うるさいよ!てか最近朝メシ食べれてないんだけど。朝メシ担当の桜子さん、どーゆーことよ。」

「…あー忙し忙し!早く支度して家出ないと……」

「ムシかいっ!」



前と1ミクロンたりとも変わらない低レベルな痴話ゲンカ(ほっとけ!)


付き合ってもあたしたちの生活は変わらなかった。




「よし出来た!リュウ終わった~!?」

「待って待って!今行く!てか、桜子のネクタイなにそれ、雑すぎんだろ。」

「アンタって変なとこ細かいよね~。」

「桜子がガサツすぎんだよ。」

「うるせーっ。ヘタレに言われたくない。」

「は!?それ言う!?言っちゃう!?人が気にしてることを…」

「あー!ヤバい!はい出るよ!」


あたしは慌てて鍵を閉め、マンションを出た。


なにひとつ変わらないあたしたちだけど…


あ、

変わったことあった。

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