Sweet in my Room!!
ここぞとばかりにニコッと営業スマイルを見せると、航太はフムフムとうなずいた。



あたしってば本当アドリブ上手!



家ぐるみの付き合いってのはあながちウソじゃないし、知り合いと登校なら女アレルギーの問題もまぁ大丈夫だろう。




「俺は、西野航太。龍仁とは中学からの付き合いでさ。ま、気軽に航太って呼んで。よろしくね、美園ちゃん☆」


「よろしくー。」




航太は二カッと笑うとピースをして見せた。



人懐っこそうなヤツだなぁ。

龍仁とホントえらい違いますけど……


でも類は友を呼ぶと言いますか、カレもイケメンってゆーね。


スゴいわ。




―――――――――

「うわっ!めっちゃ混んでる!」



あたしたちは学校に着くと真っ先に中庭に向かった。


中庭にある掲示板にクラス表が張り出されているからだ。



「てか、こん中から自分の名前探すとか軽く無謀だし。」



コンタクトの入った目をこらして龍仁が自分の名前を探している。



「アンタはムダに背が大きいだけまだいいよ。あたしは背伸びしなきゃ見えないんだかんね!」


あたしの背は小さい方ではないけれど、この人混みの中では背伸びをしなければよく見えない。

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