Sweet in my Room!!
朝食を済ませ、身仕度を整える。


「りゅーじーん、急げ~。遅刻すんぞー。」


「ちょっと待ちなよ!」



玄関でローファーを履くあたしを前に龍仁がバタバタと慌ただしく用意をしている。


朝、ギリギリまで寝てる分家を出るときは決まっていつもコイツは切羽詰まっている。



もっと早く起きればいいのに。



「お待たせしました。」


相変わらずモッサリしたパーマがかった髪の毛を触りながら玄関にやってきた。



「ねえねえ、今さらなんだけどさ…」


「なに?」



「アンタってパーマかけてんの?」


「何を今さら…ちなみにかけてないよ。美容院嫌いだもん。寝癖だよ。」


「そうなの!?」




マジ本当今さらだけどコレ、寝癖だったんだ!

騙されてたっ。



「寝癖なのに放置なんだ。」


「サーコだっていつもそうじゃん。」



「あたしは寝癖ついてても寝癖に見えないから直す必要がないんだよっ。」


「僕もそれと一緒なの。」


「モッサリしすぎてふえるワカメみたいなのに?」


「そうゆうサーコも後頭部が鳥の巣みたいになってるときあるけど?」


「結構アンタってあーいえばこー言うよね。」


「お互いさまだよ。」


「………………」
「………………」





そして、さらに今さらだけど、あたしたちは気が合わないらしい!


< 73 / 252 >

この作品をシェア

pagetop