orangestar
「和田く〜ん。かっこいい〜。」
「貴斗く〜ん。彼女は居るの〜?」
私の目の前が真っ暗になった原因は、貴斗に群がる女子生徒だった。
「そんな事ないよ。皆も可愛いね。彼女はいないよ。」
そう言いながらニッコリと笑う貴斗。
まただー…。
わざとじゃない。貴斗はいつも女の子に優しいだけ。
男のくせに傷みのないサラサラな髪の毛。
透き通るような肌に、スっと鼻筋の通った高い鼻。
キリッとした眼に見つめられたら失神しそうだ。
おまけに186cmの高身長に、適度に付いた筋肉。
まさに王子様。