歪みの国の王子様
『ちょっと、借りるねぇ』

桃花と椿に言うと

『えっ?!ちょっとー!?』



桃花と椿が引き止めるのも聞かず
結人はりんの手を引き
渡り廊下を引き返す。


結人とは
初日以来会う事はなかったりんは
結人の存在を、もう忘れかけていた。



『あ…あの、困ります!』

そう言っても
結人は鼻歌を歌っていて
とりあってくれない。
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