歪みの国の王子様

『あの、お名前とかじゃなくて‥
今初めてお会いしましたよね?』

『うん?だから俺と付き合おう?』



言葉が通じない相手に
りんはどう切り抜ければいいのか
わからなくなった。


ーー私はただ職員室が
知りたかっただけなのにー!!



まだ暑さ残る日差しが、
結人の栗色の髪に反射して
キラキラしていて

どこか秋を感じさせる風に
髪が揺れた時


たくさんのピアスが付いてるのが見えた。
< 7 / 74 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop