Fall in Love. ~一途な騎士団エリートによる鈍感公爵令嬢の溺愛~
「ほら、ぼうっとしてる間に海が見えるぞ。」
さっきの話から切り替えて海を眺める。
「わぁ、、、やっぱり広いわね。
少し入ってみたらダメかしら。」
「そう言うと思ったから、タオルは持ってきたし、夏用のサンダルも、マリンに頼んで出してもらってた。」
シンプルな麻の袋を開くとタオルとサンダルが入っていた。
「なんで?分かったの?」
「俺がリリのことを考えているからかな。
それに、マリンやレインとは仲良しなんだよ。」
「知らなかったわ。いつから知り合いなの?」
どうして、お屋敷の使用人と仲良くなるの?
カイのことは知らないはずなのに。
「3年くらい前からか?もう少し昔かもしれないが。」
「そうなのね。びっくりしたわ。
よし、準備OKよ。入って来るわ少しだけ、ね。」
「俺も一緒に行くよ。海で遊ぶのは好きなんだ。」
そう言って靴を脱ぎ、シャツの袖をくるくると3回捲った。
「そうなの?じゃあ、行きましょ。」
うきうきして、待ちきれない。
自然と足取りが軽くなる。
フォルティスが麻袋を敷いてくれたので、その上に座って足を拭く。
「はぁ、楽しかったわね!」
「あぁ、君があんなに走るとは思わなかったよ。」
額にうっすら汗をかいたフォルティスは爽やかが3割増し。
「あら、意外かしら。」
じっと見ていると恥ずかしくなるくらい。
「すごくね。
カニを追いかけてみたり、魚を捕まえようと深いところまで進んでドレスを濡らしそうになったり。
あれはびっくりしたよ。
俺が止めなかったらびしょ濡れだっただろうね。」
思い出し笑いが止まらない様子のフォルティス。
「捕まえようとしてないわ。
よく見たかっただけよ。
そこまでおてんばじゃないわよ。」
私はからかわれ過ぎて膨れっ面。
この表情が1番不細工なのに。
フォルティスといると、しょっちゅうしてる気がする。
「そうか?楽しかったから良かったけどな。」
「えぇ、こどもに戻ったみたいに遊んだわ!」
「俺も、こんなに笑ったのはいつ以来だろうってぐらい笑ったよ。」
立ち上がるのも手伝ってくれる。
触るのも触られるのも、抵抗がなくなった。
「そろそろ昼食にしようか。
動いたから、お腹空いただろう?」
こんなにお腹がペコペコなのは久しぶりよ。
でも淑女として、口に出すのはマナー違反。
「そうね。すごく楽しみだわ!」
「どうしようかしら。
AコースもBコースも美味しそうで、選べないわ。
ピザって何のこと?今まで、聞いたことがないのだけど。」
「ぐぅぅぅー」
「「、、、!」」
恥ずかしい!!
なんでこんなに大きな音が鳴るのよー!
しかもかなり長かったし。
「かわいいね。正直なおなかだ。
ここのレストランは本当においしいからいっぱい食べような。」
笑いを精一杯堪えたような顔をされる。
笑い飛ばしてくれた方がすっきりするけど、フォルティスはそんな性格じゃない。
「かわいくないわ。利かん坊なのよ。
よく言い聞かせておかないと。」
恥ずかしさもあり、冗談しか言えない。
「食べたら静かになってくれるさ。きっと。」
急にふわりと優しそうに微笑まれて、どきっとする。
「そうね、もう、早く落ち着かせたいわ。
それで、ピザって何なの?」
急いで話を反らしたのに、バレてしまった。
「くくっ、平たいパンのようなものだよ。
それに、シュリンプソースとチーズが乗っているんだ。
コースを両方頼んで、気になるものを分け合わないか?」
ピザ、、、!!食べてみたいわ!
絶対美味しいじゃない!
でもやっぱりパスタも捨てがたいもの。
「それがいいわ!すごくいい案ね!」
さりげなくリードしてくれるから、とても楽しい。
それに、まるで私の考えていることが全部分かっているみたいね。
「ここのテラス席、すごくいいだろう?」
外の桟橋のようなところの先端にある、1番いい席。
すぐ隣まで海の波がきているから、音もする。
布で日陰を作ってあるから、日焼けの心配もない。
「えぇ、海の上に座っているみたいね。」
「そうなんだ。
ここのレストランは有名な建築士がデザインしたんだって。
冬は寒過ぎるから使えないが、この時期なら丁度いいだろう?」
フォルティスの前髪が潮風に揺れる。
意外と柔らかそうな髪は1本ずつが細い。
「そうね。海風が気持ちいいわ。」
「お待たせ致しました。A、Bコースをお運び致します。」
「ありがとう。」「ありがとうございます。」
「どうしましょう。すごくいい香りね。」
「これはたぶんパエリアじゃないか?」
「私、パエリア大好きなの。楽しみだわ。」
嬉しくてにこにこが止まらない。
「こっちが見ていて分かるくらい、うきうきしてるね。」
さっきから、微笑んでこっちを見ているから、呆れられているみたい。
さっきの話から切り替えて海を眺める。
「わぁ、、、やっぱり広いわね。
少し入ってみたらダメかしら。」
「そう言うと思ったから、タオルは持ってきたし、夏用のサンダルも、マリンに頼んで出してもらってた。」
シンプルな麻の袋を開くとタオルとサンダルが入っていた。
「なんで?分かったの?」
「俺がリリのことを考えているからかな。
それに、マリンやレインとは仲良しなんだよ。」
「知らなかったわ。いつから知り合いなの?」
どうして、お屋敷の使用人と仲良くなるの?
カイのことは知らないはずなのに。
「3年くらい前からか?もう少し昔かもしれないが。」
「そうなのね。びっくりしたわ。
よし、準備OKよ。入って来るわ少しだけ、ね。」
「俺も一緒に行くよ。海で遊ぶのは好きなんだ。」
そう言って靴を脱ぎ、シャツの袖をくるくると3回捲った。
「そうなの?じゃあ、行きましょ。」
うきうきして、待ちきれない。
自然と足取りが軽くなる。
フォルティスが麻袋を敷いてくれたので、その上に座って足を拭く。
「はぁ、楽しかったわね!」
「あぁ、君があんなに走るとは思わなかったよ。」
額にうっすら汗をかいたフォルティスは爽やかが3割増し。
「あら、意外かしら。」
じっと見ていると恥ずかしくなるくらい。
「すごくね。
カニを追いかけてみたり、魚を捕まえようと深いところまで進んでドレスを濡らしそうになったり。
あれはびっくりしたよ。
俺が止めなかったらびしょ濡れだっただろうね。」
思い出し笑いが止まらない様子のフォルティス。
「捕まえようとしてないわ。
よく見たかっただけよ。
そこまでおてんばじゃないわよ。」
私はからかわれ過ぎて膨れっ面。
この表情が1番不細工なのに。
フォルティスといると、しょっちゅうしてる気がする。
「そうか?楽しかったから良かったけどな。」
「えぇ、こどもに戻ったみたいに遊んだわ!」
「俺も、こんなに笑ったのはいつ以来だろうってぐらい笑ったよ。」
立ち上がるのも手伝ってくれる。
触るのも触られるのも、抵抗がなくなった。
「そろそろ昼食にしようか。
動いたから、お腹空いただろう?」
こんなにお腹がペコペコなのは久しぶりよ。
でも淑女として、口に出すのはマナー違反。
「そうね。すごく楽しみだわ!」
「どうしようかしら。
AコースもBコースも美味しそうで、選べないわ。
ピザって何のこと?今まで、聞いたことがないのだけど。」
「ぐぅぅぅー」
「「、、、!」」
恥ずかしい!!
なんでこんなに大きな音が鳴るのよー!
しかもかなり長かったし。
「かわいいね。正直なおなかだ。
ここのレストランは本当においしいからいっぱい食べような。」
笑いを精一杯堪えたような顔をされる。
笑い飛ばしてくれた方がすっきりするけど、フォルティスはそんな性格じゃない。
「かわいくないわ。利かん坊なのよ。
よく言い聞かせておかないと。」
恥ずかしさもあり、冗談しか言えない。
「食べたら静かになってくれるさ。きっと。」
急にふわりと優しそうに微笑まれて、どきっとする。
「そうね、もう、早く落ち着かせたいわ。
それで、ピザって何なの?」
急いで話を反らしたのに、バレてしまった。
「くくっ、平たいパンのようなものだよ。
それに、シュリンプソースとチーズが乗っているんだ。
コースを両方頼んで、気になるものを分け合わないか?」
ピザ、、、!!食べてみたいわ!
絶対美味しいじゃない!
でもやっぱりパスタも捨てがたいもの。
「それがいいわ!すごくいい案ね!」
さりげなくリードしてくれるから、とても楽しい。
それに、まるで私の考えていることが全部分かっているみたいね。
「ここのテラス席、すごくいいだろう?」
外の桟橋のようなところの先端にある、1番いい席。
すぐ隣まで海の波がきているから、音もする。
布で日陰を作ってあるから、日焼けの心配もない。
「えぇ、海の上に座っているみたいね。」
「そうなんだ。
ここのレストランは有名な建築士がデザインしたんだって。
冬は寒過ぎるから使えないが、この時期なら丁度いいだろう?」
フォルティスの前髪が潮風に揺れる。
意外と柔らかそうな髪は1本ずつが細い。
「そうね。海風が気持ちいいわ。」
「お待たせ致しました。A、Bコースをお運び致します。」
「ありがとう。」「ありがとうございます。」
「どうしましょう。すごくいい香りね。」
「これはたぶんパエリアじゃないか?」
「私、パエリア大好きなの。楽しみだわ。」
嬉しくてにこにこが止まらない。
「こっちが見ていて分かるくらい、うきうきしてるね。」
さっきから、微笑んでこっちを見ているから、呆れられているみたい。