Fall in Love. ~一途な騎士団エリートによる鈍感公爵令嬢の溺愛~
「やだもう。大袈裟よ。
ほら、フォルティスはおみやげ買わないの?」
そう言って背中を押して体の向きを変える。
「そうだな。せっかくだから何か買おうか。」
背中を向けて歩き出したので、ほっと一息つく。
びっくりした。
こんなに、い、愛しげな目で見られるなんて。
慣れないわ。
あの優しい目には。
「そ、それがいいと思うわ。
私も、お父様にはどうしようかしら。」
最近のお父様が何を使っているか分からないから、選びようがない。
すると、フォルティスが私を連れてある一角へ案内してくれる。
「そこの置き石はどうだ?」
そこには形も色も様々だけど、みんな同じパターンのデザインが施されている置き石があった。
「え?これのこと?
不思議な模様がついているけど、置き石って喜ぶのかしら。」
書斎にも入れてもらったことのない私は、使っているのを見たことがないから、不安に思う。
「きっとね。
奥さんと出掛けたときにはいつも買っていたらしい。
最近は旅行にも行けてないだろうから、喜ぶと思うよ。」
確信を持ったような表情をして、はっきりと言った。
「私のお父様とも知り合いなの?どうして?」
また新しい疑問が沸いてくる。
「それもきっとすぐに分かるよ。」
はぐらかされてしまったけど、気になるわ。
騎士のフォルティスと、お父様は王宮で会ったことがあるのかしら。
でもそのくらいの知り合いなら、こんなに詳しく知らないはず、、、
「俺も買ってきたよ。
そろそろ灯台に行こうか。
このお店の裏の少し歩いたところにあるんだ。」
小さな小包を持っている。
聞けば、パワーストーンだそう。
意外にもお父様がお好きなんだとか。
「そうね。
そろそろ日が沈みそう。」
海面がキラキラしていてすごくきれい。
フォルティスの顔が赤く染められている。
きっと私の顔も同じくらい。
「そうだな。
この時間の海と空は本当にきれいだろ。」
「えぇ、私もちょうどそう思ってたわ。
まぶしいくらい明るいのね。」
2人でオレンジ色に輝く地平線を見ながら、灯台に向かう。
「ほら、ここが灯台だ。
中には入れないが、ここに立つと海しか見えない。
特別な場所だよ。」
砂浜の先端の、石で地盤を固めた上に大きな灯台が立っている。
上には登れそうにないけれど、近くの石に乗ると、少し高いところに立てる。
さっきおみやげを買ったお店も、レストランも見える。
しかも海の中に立ってるみたいで神秘的。
「すごいわね。地平線が近くにあるみたい。
この世界は海の向こうに広がっているのね。」
私の隣の少し低い石に登ったフォルティスは意外だと言いたげな感じで笑った。
「案外、ロマンチストなんだな。
そろそろ行こうか。
君のお父さんに怒られてしまうよ。
こんな遅くまで連れ回してしまったし。」
降りるときにも、危ないからと言って、手を差し出してくれる。
「あら、そんなことないわ。
フォルティスが一緒なら安全でしょう?
お父様も、寂しがったとしても結局は喜んでくれるわ。
私が、フォルティスとでかけるのを、なぜかとても喜んでいたもの。」
そう。なぜか分からないけどすごく喜んでいた。
今までは女の子と出掛けることも、反対してばかりだったのに。
ほら、フォルティスはおみやげ買わないの?」
そう言って背中を押して体の向きを変える。
「そうだな。せっかくだから何か買おうか。」
背中を向けて歩き出したので、ほっと一息つく。
びっくりした。
こんなに、い、愛しげな目で見られるなんて。
慣れないわ。
あの優しい目には。
「そ、それがいいと思うわ。
私も、お父様にはどうしようかしら。」
最近のお父様が何を使っているか分からないから、選びようがない。
すると、フォルティスが私を連れてある一角へ案内してくれる。
「そこの置き石はどうだ?」
そこには形も色も様々だけど、みんな同じパターンのデザインが施されている置き石があった。
「え?これのこと?
不思議な模様がついているけど、置き石って喜ぶのかしら。」
書斎にも入れてもらったことのない私は、使っているのを見たことがないから、不安に思う。
「きっとね。
奥さんと出掛けたときにはいつも買っていたらしい。
最近は旅行にも行けてないだろうから、喜ぶと思うよ。」
確信を持ったような表情をして、はっきりと言った。
「私のお父様とも知り合いなの?どうして?」
また新しい疑問が沸いてくる。
「それもきっとすぐに分かるよ。」
はぐらかされてしまったけど、気になるわ。
騎士のフォルティスと、お父様は王宮で会ったことがあるのかしら。
でもそのくらいの知り合いなら、こんなに詳しく知らないはず、、、
「俺も買ってきたよ。
そろそろ灯台に行こうか。
このお店の裏の少し歩いたところにあるんだ。」
小さな小包を持っている。
聞けば、パワーストーンだそう。
意外にもお父様がお好きなんだとか。
「そうね。
そろそろ日が沈みそう。」
海面がキラキラしていてすごくきれい。
フォルティスの顔が赤く染められている。
きっと私の顔も同じくらい。
「そうだな。
この時間の海と空は本当にきれいだろ。」
「えぇ、私もちょうどそう思ってたわ。
まぶしいくらい明るいのね。」
2人でオレンジ色に輝く地平線を見ながら、灯台に向かう。
「ほら、ここが灯台だ。
中には入れないが、ここに立つと海しか見えない。
特別な場所だよ。」
砂浜の先端の、石で地盤を固めた上に大きな灯台が立っている。
上には登れそうにないけれど、近くの石に乗ると、少し高いところに立てる。
さっきおみやげを買ったお店も、レストランも見える。
しかも海の中に立ってるみたいで神秘的。
「すごいわね。地平線が近くにあるみたい。
この世界は海の向こうに広がっているのね。」
私の隣の少し低い石に登ったフォルティスは意外だと言いたげな感じで笑った。
「案外、ロマンチストなんだな。
そろそろ行こうか。
君のお父さんに怒られてしまうよ。
こんな遅くまで連れ回してしまったし。」
降りるときにも、危ないからと言って、手を差し出してくれる。
「あら、そんなことないわ。
フォルティスが一緒なら安全でしょう?
お父様も、寂しがったとしても結局は喜んでくれるわ。
私が、フォルティスとでかけるのを、なぜかとても喜んでいたもの。」
そう。なぜか分からないけどすごく喜んでいた。
今までは女の子と出掛けることも、反対してばかりだったのに。