Fall in Love. ~一途な騎士団エリートによる鈍感公爵令嬢の溺愛~
必ず守ると約束した
あれから、2ヶ月後の朝。
私はフォルティスの部屋に突撃した。
お父様の顔色が悪くなり、毎日王宮へ行くようになったり、フォルティスを書斎に呼び、毎日夜が明るくなるくらいまで話し合いをしたり。
何かあったと考えるのが、普通だと思う。
フォルティスに直接聞こうと思って。
「フォルティス、入るわよ。」
ノックから返事も待たずに入る。
すると、がさがさと書類をかき集めて、隠そうとしていた。
「り、リリ。
入るなら、もう少し優雅に入ってきてくれないかな。びっくりしたよ。」
慌てて、私を責めるけど、しっかりとうちの領地の地図を見た。
「お父様と2人で何を隠しているの?
どうして、また私は仲間外れにされるの?」
率直に聞いた。
「いや、普通に収穫量のこととかだけだよ。
どうして?」
「じゃあ、どうしてお父様があんなに具合が悪そうなの?
うちから、何人かの使用人が自主的に退職したのも理由があるの?」
「そこまで、知ってたのか?
だが、リリのお父さんは、仲間に入れないことで君を守ろうとしているんだぞ?
俺に秘密にするように言ったのも、リリのお父さんだ。
それを、破る意味が分かってるのか?」
どんどん、語気が荒くなり、怖い。
でも、引くわけにはいかない。
「分かってるわ。
だから!ここに来たのよ!」
負けじと言い返す。
「分かってない!
もし、上手くいかなかったら、リリまで罰を受けるんだぞ!?
それも、爵位を失うことになるかもしれないし、最悪命もないかもしれない。
だから、カイはこの話に入らず、騎士団の収入で君を支える役目を買って出てくれたんだ。
それさえも裏切るのか!?」
初めてこんなに怒られた。
そんなふうに冷静に思えるのも、自分の中で結論が出ているから。
「私は、もう守ってもらうだけじゃいやなの!
1人だけ、無力で、あなたやお父様に守られて、生きていることになんの意味があるのかしら。
だったら、私も一緒に努力をして、一緒に戦いたいの。
この領地を守るためだって言うなら、私にもやるべきことはあるわ。
もう少しで、あなたと一緒にここの領主になるんだもの。
お願いだから、できることだけでもさせて。
あなたの役に立ちたいの。」
泣きながら、訴える。
フォルティスは、じっと私の目を見ていたけど、はぁーと深いため息を吐くと、書斎に行こうと言うと、歩き出した。
書斎は近くなので、すぐに着いた。
「フォルティスです。入っていいでしょうか。
リリもいます。」
静かに問いかけた。
「、、、あぁ。」
2人で顔を見合わせてから、そっと入った。
「お父様、ごめんなさい。」
「そんなに驚きはしないさ。
おまえは、レイナの娘だからな。
だが、ここに入ったならばもう、知らないと言っても逃げられないぞ。
これは、領民のためでもあるが、自分たちが生き延びるためでもあるんだ。
リリにだってできることはある。
覚悟はできているか?」
優しい顔から一転して、厳しい顔をして見せた。
「えぇ。
できることなら、なんだってする。」
私はじっと目を離さずに答えた。
強い風で窓がカタカタと音を立てる。
数秒の間の後、ふぅーと息を吐いて諦めたように言った。
「分かった。協力してくれ、リリ。
私たちの領地でも、伝染病が流行った。
それは、知っているよな。
最近、うちの領地で作っているワインを飲んだ人が食中毒になったという事案がよく挙がるんだ。
だが、水質検査でも製品検査でも、数値は正常だ。
王宮内では、なぜかうちのクーデターではないか、という下らないデマが流れているんだ。
フォルティスがリリと結婚することが、公になってから、騎士団とうちの結びつきの強さを心配する声も、少なくない。
今はまだ、調査中だが、こちらには私たちがやっていないというはっきりとした証拠がない。
このままだと、爵位は没収、私の首も危ない。
だから、今、調査を大急ぎで行っているんだ。」
お父様に一気に説明されて、びっくりし過ぎて話の全ては、飲み込めない。
「だから、自分の身を守ろうと何人かの使用人は帰ってしまったんだ。
他の人の身も、守ってやりたい。
だから、リリは使用人は受け入れ先を探してくれないか?
一時的でもいいんだ。
他にも、領地内の団結を深めるためにも、支援活動をしてもらいたい。
干ばつや、伝染病ではないが、裏切りは出したくない。
黒幕が分からないんだ。
私はフォルティスの部屋に突撃した。
お父様の顔色が悪くなり、毎日王宮へ行くようになったり、フォルティスを書斎に呼び、毎日夜が明るくなるくらいまで話し合いをしたり。
何かあったと考えるのが、普通だと思う。
フォルティスに直接聞こうと思って。
「フォルティス、入るわよ。」
ノックから返事も待たずに入る。
すると、がさがさと書類をかき集めて、隠そうとしていた。
「り、リリ。
入るなら、もう少し優雅に入ってきてくれないかな。びっくりしたよ。」
慌てて、私を責めるけど、しっかりとうちの領地の地図を見た。
「お父様と2人で何を隠しているの?
どうして、また私は仲間外れにされるの?」
率直に聞いた。
「いや、普通に収穫量のこととかだけだよ。
どうして?」
「じゃあ、どうしてお父様があんなに具合が悪そうなの?
うちから、何人かの使用人が自主的に退職したのも理由があるの?」
「そこまで、知ってたのか?
だが、リリのお父さんは、仲間に入れないことで君を守ろうとしているんだぞ?
俺に秘密にするように言ったのも、リリのお父さんだ。
それを、破る意味が分かってるのか?」
どんどん、語気が荒くなり、怖い。
でも、引くわけにはいかない。
「分かってるわ。
だから!ここに来たのよ!」
負けじと言い返す。
「分かってない!
もし、上手くいかなかったら、リリまで罰を受けるんだぞ!?
それも、爵位を失うことになるかもしれないし、最悪命もないかもしれない。
だから、カイはこの話に入らず、騎士団の収入で君を支える役目を買って出てくれたんだ。
それさえも裏切るのか!?」
初めてこんなに怒られた。
そんなふうに冷静に思えるのも、自分の中で結論が出ているから。
「私は、もう守ってもらうだけじゃいやなの!
1人だけ、無力で、あなたやお父様に守られて、生きていることになんの意味があるのかしら。
だったら、私も一緒に努力をして、一緒に戦いたいの。
この領地を守るためだって言うなら、私にもやるべきことはあるわ。
もう少しで、あなたと一緒にここの領主になるんだもの。
お願いだから、できることだけでもさせて。
あなたの役に立ちたいの。」
泣きながら、訴える。
フォルティスは、じっと私の目を見ていたけど、はぁーと深いため息を吐くと、書斎に行こうと言うと、歩き出した。
書斎は近くなので、すぐに着いた。
「フォルティスです。入っていいでしょうか。
リリもいます。」
静かに問いかけた。
「、、、あぁ。」
2人で顔を見合わせてから、そっと入った。
「お父様、ごめんなさい。」
「そんなに驚きはしないさ。
おまえは、レイナの娘だからな。
だが、ここに入ったならばもう、知らないと言っても逃げられないぞ。
これは、領民のためでもあるが、自分たちが生き延びるためでもあるんだ。
リリにだってできることはある。
覚悟はできているか?」
優しい顔から一転して、厳しい顔をして見せた。
「えぇ。
できることなら、なんだってする。」
私はじっと目を離さずに答えた。
強い風で窓がカタカタと音を立てる。
数秒の間の後、ふぅーと息を吐いて諦めたように言った。
「分かった。協力してくれ、リリ。
私たちの領地でも、伝染病が流行った。
それは、知っているよな。
最近、うちの領地で作っているワインを飲んだ人が食中毒になったという事案がよく挙がるんだ。
だが、水質検査でも製品検査でも、数値は正常だ。
王宮内では、なぜかうちのクーデターではないか、という下らないデマが流れているんだ。
フォルティスがリリと結婚することが、公になってから、騎士団とうちの結びつきの強さを心配する声も、少なくない。
今はまだ、調査中だが、こちらには私たちがやっていないというはっきりとした証拠がない。
このままだと、爵位は没収、私の首も危ない。
だから、今、調査を大急ぎで行っているんだ。」
お父様に一気に説明されて、びっくりし過ぎて話の全ては、飲み込めない。
「だから、自分の身を守ろうと何人かの使用人は帰ってしまったんだ。
他の人の身も、守ってやりたい。
だから、リリは使用人は受け入れ先を探してくれないか?
一時的でもいいんだ。
他にも、領地内の団結を深めるためにも、支援活動をしてもらいたい。
干ばつや、伝染病ではないが、裏切りは出したくない。
黒幕が分からないんだ。