夢物語
「西本だけLINEやってないから、わざわざEメールを作るの面倒なんだよ」
練習後、近所のファミレス。
同世代メンバーが集まって会食。
ご飯を食べそれからは、ドリンクバーをおかわりしながら、目前に迫った合宿の作戦会議。
雑談の中で、西本くんがスマホ組の内唯一、LINEを含む一切のSNSをやっていないことについて、武闘派先輩が言及していた。
スマホだし、やろうと思えばすぐにできるはずなのに。
すると、
「禁止されてるんです」
「禁止? 誰に?」
「……」
聞くまでもない。
彼女から禁止されてるんだ。
「へー。何かやらかしてペナルティ?」
武闘派先輩も、禁止した元締めが彼女であることを察し、にやけながら続けざまに質問。
「浮気がばれたとか?」
「いや、何かやらかしたわけでは」
完全否定する。
「どうやら昔、SNSで嫌な思いしたことあるみたいで。だから僕にもそういうのに首を突っ込んでほしくないっぽいんです」
「そっかー。律儀なんだね」
隣の席の松元さんも、頷きながら聞いている。
自然と私の耳にも入ってくる。
こんな話題……、なんか胸が痛い。
練習後、近所のファミレス。
同世代メンバーが集まって会食。
ご飯を食べそれからは、ドリンクバーをおかわりしながら、目前に迫った合宿の作戦会議。
雑談の中で、西本くんがスマホ組の内唯一、LINEを含む一切のSNSをやっていないことについて、武闘派先輩が言及していた。
スマホだし、やろうと思えばすぐにできるはずなのに。
すると、
「禁止されてるんです」
「禁止? 誰に?」
「……」
聞くまでもない。
彼女から禁止されてるんだ。
「へー。何かやらかしてペナルティ?」
武闘派先輩も、禁止した元締めが彼女であることを察し、にやけながら続けざまに質問。
「浮気がばれたとか?」
「いや、何かやらかしたわけでは」
完全否定する。
「どうやら昔、SNSで嫌な思いしたことあるみたいで。だから僕にもそういうのに首を突っ込んでほしくないっぽいんです」
「そっかー。律儀なんだね」
隣の席の松元さんも、頷きながら聞いている。
自然と私の耳にも入ってくる。
こんな話題……、なんか胸が痛い。