夢物語
 優のほうから、いつか将来のことを話してくれるのをずっと待ち続けていた。


 なかなか未来を暗示するような言葉はなくても、このまま二人で居続ければやがては……と甘い夢を見ていた。


 それは幻と消えてしまったようだ。


 もう元に戻れないのだとしたら、いっそのこと……!


 私は再び指輪を箱から取り出した。
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