鬼畜な兄と従順な妹
一日の授業が終わり、バッグを肩に掛けて廊下に出たら、麗子さんが廊下にいた。俺が出て来るのを待っていたらしい。
「真君に話があるの。ちょっとだけ時間をくれないかしら?」
幸子を待たせる事になるが、少しぐらいならいいかなと思い、
「わかりました」
と俺は応えた。3組の前を通る時、幸子に待つように言おうとしたのだが、麗子さんに腕を引かれたため、それは諦めた。
校舎を出たところで、「この辺でいいんじゃないですか?」と俺は言ったが、「人に聞かれたくないから、車の中で話しましょう?」と麗子さんに言われ、仕方なく、門の外に停まっていた嶋田家の車に乗り込んだ。すると……
車は走り出してしまった。しょうがない。幸子には後でLINEを入れよう。一人で帰るようにと。
あ、くそっ。幸子は、神徳の奴と帰るかもしれない。
「どんな話ですか?」
俺はムッとしながら、香水臭い我儘な令嬢に話を急かすのだった。
「真君に話があるの。ちょっとだけ時間をくれないかしら?」
幸子を待たせる事になるが、少しぐらいならいいかなと思い、
「わかりました」
と俺は応えた。3組の前を通る時、幸子に待つように言おうとしたのだが、麗子さんに腕を引かれたため、それは諦めた。
校舎を出たところで、「この辺でいいんじゃないですか?」と俺は言ったが、「人に聞かれたくないから、車の中で話しましょう?」と麗子さんに言われ、仕方なく、門の外に停まっていた嶋田家の車に乗り込んだ。すると……
車は走り出してしまった。しょうがない。幸子には後でLINEを入れよう。一人で帰るようにと。
あ、くそっ。幸子は、神徳の奴と帰るかもしれない。
「どんな話ですか?」
俺はムッとしながら、香水臭い我儘な令嬢に話を急かすのだった。