鬼畜な兄と従順な妹
偽装結婚 ~真一Side~
♔∴∵∴♔∴∵∴♔∴∵∴♔∴∵∴♔
「おじさん、美味いよ。な、幸子?」
「うん、とっても美味しい」
俺と幸子は、別荘の中で田原のおじさんが作ってくれたカレーを食べている。俺達が兄妹じゃない事について、一刻も早くおじさんに説明してほしい気持ちはあるが、とにかく俺も幸子も腹がペコペコに減っていたんだ。ちなみに俺は、おじさんのスウェットとトレーナーを借りて着ている。
「それは良かった。お代わりするかい?」
「あ、俺はいい。ところでさ、おじさんはたまたま通り掛かったの?」
「まさか。幸久から二人が家出したって聞いたから、私は湖の周りをずっと探してたんだよ」
「じゃあ、俺達の行動を読んでたって事?」
「確証はなかったけど、ひょっとして、と思ってさ」
「あ、お礼を言うのを忘れてた。おじさん、ありがとうございました」
と言って俺が頭を下げると、横の幸子も「ありがとうございました」と言っておじさんに頭を下げた。
もうひとつおじさんに聞いておきたい事があり、恥ずかしいけれども聞く事にした。
「おじさんはさ、なぜ俺達が家出したか聞いてるのかな? おやじさんは何か言ってた?」
「そ、それはまあ、聞いてるよ。君達がその……なんて言うか……」
あちゃー。やっぱり聞いてるんだ。俺と幸子が一緒に寝てて、それを三田さんに見られた事を。
おじさんは年甲斐もなく顔を赤くし、隣の幸子を見たら、やっぱり真っ赤な顔をしていた。
「おじさん、美味いよ。な、幸子?」
「うん、とっても美味しい」
俺と幸子は、別荘の中で田原のおじさんが作ってくれたカレーを食べている。俺達が兄妹じゃない事について、一刻も早くおじさんに説明してほしい気持ちはあるが、とにかく俺も幸子も腹がペコペコに減っていたんだ。ちなみに俺は、おじさんのスウェットとトレーナーを借りて着ている。
「それは良かった。お代わりするかい?」
「あ、俺はいい。ところでさ、おじさんはたまたま通り掛かったの?」
「まさか。幸久から二人が家出したって聞いたから、私は湖の周りをずっと探してたんだよ」
「じゃあ、俺達の行動を読んでたって事?」
「確証はなかったけど、ひょっとして、と思ってさ」
「あ、お礼を言うのを忘れてた。おじさん、ありがとうございました」
と言って俺が頭を下げると、横の幸子も「ありがとうございました」と言っておじさんに頭を下げた。
もうひとつおじさんに聞いておきたい事があり、恥ずかしいけれども聞く事にした。
「おじさんはさ、なぜ俺達が家出したか聞いてるのかな? おやじさんは何か言ってた?」
「そ、それはまあ、聞いてるよ。君達がその……なんて言うか……」
あちゃー。やっぱり聞いてるんだ。俺と幸子が一緒に寝てて、それを三田さんに見られた事を。
おじさんは年甲斐もなく顔を赤くし、隣の幸子を見たら、やっぱり真っ赤な顔をしていた。