異世界の巫女姫は、提督さんの『偽』婚約者!?
これは夢だから!
体は鉛のように重く、指先すら動かない。
だけど不思議と怖さや痛さはなくて、このまま眠りながら果ててもいいか……とも思っていた。
その時。
暖かい何かが私を掬い上げ、鉛のようだった体が途端に軽くなる。
そんな夢のような感覚の中、私は遠くで声を聞いた…………。
(どうなってるんだ………なぜ………)
(わかりません。が、とにかく体を暖めないとまずい!水に浸かりすぎて体が氷のようです……早く本船に!!一刻を争います!)
(……よし、オレが運ぶ。エンジンを掛けろ!早く!)
(はっ!!)
だんだん声は遠ざかり、眠くなった私はまた意識を手放した。
…………………
…………………
(おいっ!!しっかりしろっ!)
(ん……、誰?)
体に暖かい何かが触れる。
そっと目を開けると、そこには咲夜が心配そうな顔をして私を見下ろしていた。
空には輝く太陽。
太陽に照らされて輝く水面は、色鮮やかなセルリアンブルーの絵の具を落としたように美しい。
ここは……海神島の海だ。
私と咲夜は海神島の海の中で、夏の日を再現するように戯れていた。
(がんばれ……暖めてやるからな……死ぬなよ……)
いつもと違う咲夜のしゃべり方に、少し違和感を覚えながら、私は、その体に手を伸ばした。
滑らかで冷たい咲夜の肌が、何故か今日はとても熱く脈を打っている。
(咲夜、今日はなんか変……熱でもある?)
(………譫言か?……意識が朦朧としているのか?)
(何言ってんの?意識はちゃんとあるよ……ほら、一緒に泳ごう!)
そう言って咲夜を引っ張り自分の体に寄せる。
島の海ではいつもそうやって泳いでいた。
仲良く寄り添って。
(なっ!………ダメだ!ダメだぞ!そういうつもりはない!ただ暖めようとしているだけだ……オレにとって君は……そういう存在では……………)
(やだ、ふふっ、照れちゃってー……恥ずかしいの?これだから男の子って……)
照れた咲夜が可愛くて、私は執拗にお腹をスリスリと触り、背びれを撫でようと思い手を伸ばした。
あれ?
背びれがない…………。
ピョコンと出ていた背びれの場所には、平坦で分厚く筋肉質なものがあるだけだった。
何だろう……暖かくて気持ちいいけど、咲夜が今日は重くて硬いな……。
いつもはもっと、もちもちプルンとしてるのに。
咲夜は体を離そうと踠く。
私はワザと足を絡ませて、頭にしがみつき離すまいとした。
ほんの意地悪だ。
やがて諦めた咲夜は踠くのを止め、今度はずっしりと体重をかけてきた。
だけど不思議と怖さや痛さはなくて、このまま眠りながら果ててもいいか……とも思っていた。
その時。
暖かい何かが私を掬い上げ、鉛のようだった体が途端に軽くなる。
そんな夢のような感覚の中、私は遠くで声を聞いた…………。
(どうなってるんだ………なぜ………)
(わかりません。が、とにかく体を暖めないとまずい!水に浸かりすぎて体が氷のようです……早く本船に!!一刻を争います!)
(……よし、オレが運ぶ。エンジンを掛けろ!早く!)
(はっ!!)
だんだん声は遠ざかり、眠くなった私はまた意識を手放した。
…………………
…………………
(おいっ!!しっかりしろっ!)
(ん……、誰?)
体に暖かい何かが触れる。
そっと目を開けると、そこには咲夜が心配そうな顔をして私を見下ろしていた。
空には輝く太陽。
太陽に照らされて輝く水面は、色鮮やかなセルリアンブルーの絵の具を落としたように美しい。
ここは……海神島の海だ。
私と咲夜は海神島の海の中で、夏の日を再現するように戯れていた。
(がんばれ……暖めてやるからな……死ぬなよ……)
いつもと違う咲夜のしゃべり方に、少し違和感を覚えながら、私は、その体に手を伸ばした。
滑らかで冷たい咲夜の肌が、何故か今日はとても熱く脈を打っている。
(咲夜、今日はなんか変……熱でもある?)
(………譫言か?……意識が朦朧としているのか?)
(何言ってんの?意識はちゃんとあるよ……ほら、一緒に泳ごう!)
そう言って咲夜を引っ張り自分の体に寄せる。
島の海ではいつもそうやって泳いでいた。
仲良く寄り添って。
(なっ!………ダメだ!ダメだぞ!そういうつもりはない!ただ暖めようとしているだけだ……オレにとって君は……そういう存在では……………)
(やだ、ふふっ、照れちゃってー……恥ずかしいの?これだから男の子って……)
照れた咲夜が可愛くて、私は執拗にお腹をスリスリと触り、背びれを撫でようと思い手を伸ばした。
あれ?
背びれがない…………。
ピョコンと出ていた背びれの場所には、平坦で分厚く筋肉質なものがあるだけだった。
何だろう……暖かくて気持ちいいけど、咲夜が今日は重くて硬いな……。
いつもはもっと、もちもちプルンとしてるのに。
咲夜は体を離そうと踠く。
私はワザと足を絡ませて、頭にしがみつき離すまいとした。
ほんの意地悪だ。
やがて諦めた咲夜は踠くのを止め、今度はずっしりと体重をかけてきた。