異世界の巫女姫は、提督さんの『偽』婚約者!?
和やかになった私達は、学習エリアに到着した。
楸学園の前にはもう多くの人が溢れている。
子供達の出し物を見に来た親や、バザーの品を買いに来た風の年配の人、後は………三番勝負の観客かな?
「これはすごいですね?例年の三倍くらいの人出です」
「ああ、初めてじゃないか?こんなに盛況なのは」
提督さんと少尉さんは、私の頭上で会話した。
「例年はもっと少ないんですか?」
「ええ。いつもは主に子供達の出し物を見に来る親くらいです」
私の問いに少尉さんが答えてくれた。
と、いうことは。
悔しいけど御姉様の思惑はドンピシャだったわけね?
三番勝負は人が呼べる!と。
そこはさすが経営者もいうか、守銭奴というか……いやはや、お見事です。
私達はその人混みをくぐり抜け、学園の中に入った。
その間、チクチクと当たる悪意に満ちた視線に、私のライフはゴリゴリ削られる。
視線と共に多かったのは、こそこそと囁く陰口&悪口。
『良く人前に出れるわね?』
『楸提督もどうしてあんな女を大事にするんだ?』
『あの尻軽女。さっさと死んでおけばいいのに』
とまぁ、言いたい放題。
皆、提督さんに聞こえないようにと声を潜めてるけど、悪口ってさ、不思議と聞こえちゃうんだなー、これが。
「うるさい!」
不意に上から大きな声がした。
その声はスピーカーを通しているみたいに遠くまで響いて、遥か向こうの人達までピタッとおしゃべりをやめたのだ。
「て、提督さん?」
「……何も聞かなくていい。オレの声だけ聞いていろ」
「あ、はい」
提督さんはぐいぐいと人混みの中を通過し、私がぶつからないようにと、自分が盾になってくれた。
前に提督さん、後ろに少尉さん。
2人の英傑に守られた私は、誰に触れることもなくお遊戯室まで辿り付くことが出来た。
楸学園の前にはもう多くの人が溢れている。
子供達の出し物を見に来た親や、バザーの品を買いに来た風の年配の人、後は………三番勝負の観客かな?
「これはすごいですね?例年の三倍くらいの人出です」
「ああ、初めてじゃないか?こんなに盛況なのは」
提督さんと少尉さんは、私の頭上で会話した。
「例年はもっと少ないんですか?」
「ええ。いつもは主に子供達の出し物を見に来る親くらいです」
私の問いに少尉さんが答えてくれた。
と、いうことは。
悔しいけど御姉様の思惑はドンピシャだったわけね?
三番勝負は人が呼べる!と。
そこはさすが経営者もいうか、守銭奴というか……いやはや、お見事です。
私達はその人混みをくぐり抜け、学園の中に入った。
その間、チクチクと当たる悪意に満ちた視線に、私のライフはゴリゴリ削られる。
視線と共に多かったのは、こそこそと囁く陰口&悪口。
『良く人前に出れるわね?』
『楸提督もどうしてあんな女を大事にするんだ?』
『あの尻軽女。さっさと死んでおけばいいのに』
とまぁ、言いたい放題。
皆、提督さんに聞こえないようにと声を潜めてるけど、悪口ってさ、不思議と聞こえちゃうんだなー、これが。
「うるさい!」
不意に上から大きな声がした。
その声はスピーカーを通しているみたいに遠くまで響いて、遥か向こうの人達までピタッとおしゃべりをやめたのだ。
「て、提督さん?」
「……何も聞かなくていい。オレの声だけ聞いていろ」
「あ、はい」
提督さんはぐいぐいと人混みの中を通過し、私がぶつからないようにと、自分が盾になってくれた。
前に提督さん、後ろに少尉さん。
2人の英傑に守られた私は、誰に触れることもなくお遊戯室まで辿り付くことが出来た。