異世界の巫女姫は、提督さんの『偽』婚約者!?
「ニーベルングの巫女!?」

って、誰ですかそれは!?
突然知らない言葉ぶっこんでくるの勘弁してよ!

「ドイツの戦艦島ニーベルング。その船には不思議な力を持った巫女と呼ばれる女性がいる。彼女は暫くピアニストとして活躍していてね。私は一度ニーベルングで彼女の演奏を見ているんだ」

ちょっと!それ!この前フレディが言ってた……桔梗さん!?
そうか、巫女なら私と同じように手習いは全てしてるはず。
ピアノを弾けてもおかしくはない。

「………えーと?あの、その巫女と私の演奏が似てた?と?」

「そうだ。巫女の弾く音色と、君の音色。その弾く姿やテンポの取り方までそっくりだった。巫女とは違う世界から来る神秘の存在だと聞いているんだが……」

誰に?フレディじゃないよね?
いや、フレディしかいないか。

「君が向こうから来た巫女で、何らかの事情ですずな嬢と入れ替わったのなら……私の疑問の答えになる」

そんなこと言われたって、どうしていいかわかんない!!
御姉様の疑問にはお答えしたいけど、それはフレディに聞かないと………。あ、そっか。

「すみません。フレディに聞いてもらえますか?」

丸投げだ。
うん、面倒だから投げてしまおうね!

「フレディ??何故?」

「彼は全ての疑問にお答え出来るはずです。巫女の孫ですし?」

一応私の親戚ですし?
祖母同士が姉妹だと、孫同士は何だったかな?
えーと、そう!はとこだ!
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