異世界の巫女姫は、提督さんの『偽』婚約者!?
聞いちゃう女
フレディと私は、学習エリアの更に奥で立ち往生している。
漠然と声のする方に進んだら、着いた先は袋小路。
ここから先にはどうやっても進めない。
声はこの先の上の方から聞こえてくるのに、遠回りをしなくてはいけないようだ。
「どこか他に道は??」
私の問いにフレディはあっさりと答えを出した。
「あるよ」
そう言うと、行き止まりの壁に手を当て、すーっと横に滑らせる。
薄いクリーム色の塗料が塗られた壁は、どこからどう見てもただの壁だ。
そのただの壁に、フレディは手探りで何かを探しているようだった。
上に下に。右に左に。
縦横無尽に動くフレディの手は、やがてピタリと止まった。
「ここか!!もう、分かりにくいな」
と言いながらフレディは掌をぐぐっと押した。
すると。
壁にいきなり線が現れた。
その線は、さっき見たエレベーターと大体同じくらいの大きさになり、ゴトンという大きな音を立てて、その口を開いた。
「んなっ!!これ、エレベーターだったの!?」
「そーうでぇーす!びっくりした?」
「………まぁね……」
能天気はフレディにイラッとしたけど、ここは忘れよう。
非常事態ですから?
奇跡的にエレベーターが使用出来るフレディと一緒にいたことに感謝しないとね!
「私がいて良かったでしょ??ね?セリ?私とても頼りになるよね?ね?(ほめて)」
心の声が漏れてるよ。
何も言わなきゃ頼りになるいいオトコなのにな!
残念だよ!
漠然と声のする方に進んだら、着いた先は袋小路。
ここから先にはどうやっても進めない。
声はこの先の上の方から聞こえてくるのに、遠回りをしなくてはいけないようだ。
「どこか他に道は??」
私の問いにフレディはあっさりと答えを出した。
「あるよ」
そう言うと、行き止まりの壁に手を当て、すーっと横に滑らせる。
薄いクリーム色の塗料が塗られた壁は、どこからどう見てもただの壁だ。
そのただの壁に、フレディは手探りで何かを探しているようだった。
上に下に。右に左に。
縦横無尽に動くフレディの手は、やがてピタリと止まった。
「ここか!!もう、分かりにくいな」
と言いながらフレディは掌をぐぐっと押した。
すると。
壁にいきなり線が現れた。
その線は、さっき見たエレベーターと大体同じくらいの大きさになり、ゴトンという大きな音を立てて、その口を開いた。
「んなっ!!これ、エレベーターだったの!?」
「そーうでぇーす!びっくりした?」
「………まぁね……」
能天気はフレディにイラッとしたけど、ここは忘れよう。
非常事態ですから?
奇跡的にエレベーターが使用出来るフレディと一緒にいたことに感謝しないとね!
「私がいて良かったでしょ??ね?セリ?私とても頼りになるよね?ね?(ほめて)」
心の声が漏れてるよ。
何も言わなきゃ頼りになるいいオトコなのにな!
残念だよ!