異世界の巫女姫は、提督さんの『偽』婚約者!?
提督さんの婚約者
「はぁ。意味が全くわかりませんが?」
それじゃあまるで《すずなじゃない方が良い》と聞こえるよ?
とはさすがに言えなかったので、わからない振りをして……。
「だからね、あの女じゃなくて良かったってことさ!」
……私の考えは間違ってなかった。
フレディは淑女を駄目にする素敵な笑顔で言ってるけど『あの女』って言っちゃってるからね!
提督さんの婚約者をつかまえてだよ!
もう、どういうことかわかるように説明しなさい!
イライラした様子を隠さずに、私はフレディを見た。
「要するに、私は百瀬すずなという女が嫌いなのですよ。他にも彼女を嫌う人間は多い。特に軍部にね」
「えっと、それには理由があるんですよね?」
「もちろんさ。あの女は鷹人の婚約者でありながら複数の男とデキてたんだ」
うぉ!超ビッチ!!
っていうか、大スキャンダルじゃないですかっ!
「すごいですね……えと、でも何が不満だったんです?提督さんってカッコいいじゃないですか?その婚約者ですよ?」
「うん、ま、カッコいいかどうかは別として。鷹人と婚約する前から、男関係が派手でね。で、それをやめさせようとした百瀬大将が、半ば無理矢理鷹人の婚約者にしたってわけ」
パワハラじゃないですかぁ!!
ひどいな大将。
「真面目なヤツだからね。大将に恩義を感じてたから嫌とは言えなかったんだろう」
フレディは俯き、頭を抱えた。
「鷹人はなんとか仲良くやろうと努力はしてたんだけどね。あの女ときたら鷹人を利用するだけ利用して、今度は男の一人と逃げたんだよ」
「わー、愛の逃避行ってやつですか?!あれ、でもどうやって??ここからどこかに行けるんですか?」
「君を助けた小型の救命ボート。あれと同じものを使って他所の船に行こうとしていたみたいだ。その時ちょうどB・オブライエンが近くを運航してたから」
びーおぶらい?……えん?
誰?あ、運航……船か。
「で、首尾良くその……オブライエン?へ行けたんですか??」
「いや、向こうには着いてない」
「ということは……」
ああ、なるほど。これで、話が繋がった。
だから提督さんは、私を助けられて良かったと言ったのか。
でも、本物はまだ漂流中なわけで私がそのビッチすずな様のふりをしてしまったら、もう捜索されなくなってそのまま……。
それじゃあまるで《すずなじゃない方が良い》と聞こえるよ?
とはさすがに言えなかったので、わからない振りをして……。
「だからね、あの女じゃなくて良かったってことさ!」
……私の考えは間違ってなかった。
フレディは淑女を駄目にする素敵な笑顔で言ってるけど『あの女』って言っちゃってるからね!
提督さんの婚約者をつかまえてだよ!
もう、どういうことかわかるように説明しなさい!
イライラした様子を隠さずに、私はフレディを見た。
「要するに、私は百瀬すずなという女が嫌いなのですよ。他にも彼女を嫌う人間は多い。特に軍部にね」
「えっと、それには理由があるんですよね?」
「もちろんさ。あの女は鷹人の婚約者でありながら複数の男とデキてたんだ」
うぉ!超ビッチ!!
っていうか、大スキャンダルじゃないですかっ!
「すごいですね……えと、でも何が不満だったんです?提督さんってカッコいいじゃないですか?その婚約者ですよ?」
「うん、ま、カッコいいかどうかは別として。鷹人と婚約する前から、男関係が派手でね。で、それをやめさせようとした百瀬大将が、半ば無理矢理鷹人の婚約者にしたってわけ」
パワハラじゃないですかぁ!!
ひどいな大将。
「真面目なヤツだからね。大将に恩義を感じてたから嫌とは言えなかったんだろう」
フレディは俯き、頭を抱えた。
「鷹人はなんとか仲良くやろうと努力はしてたんだけどね。あの女ときたら鷹人を利用するだけ利用して、今度は男の一人と逃げたんだよ」
「わー、愛の逃避行ってやつですか?!あれ、でもどうやって??ここからどこかに行けるんですか?」
「君を助けた小型の救命ボート。あれと同じものを使って他所の船に行こうとしていたみたいだ。その時ちょうどB・オブライエンが近くを運航してたから」
びーおぶらい?……えん?
誰?あ、運航……船か。
「で、首尾良くその……オブライエン?へ行けたんですか??」
「いや、向こうには着いてない」
「ということは……」
ああ、なるほど。これで、話が繋がった。
だから提督さんは、私を助けられて良かったと言ったのか。
でも、本物はまだ漂流中なわけで私がそのビッチすずな様のふりをしてしまったら、もう捜索されなくなってそのまま……。