異世界の巫女姫は、提督さんの『偽』婚約者!?
愛は電波にのって
部屋での話の後、提督さんは私を伴い那由多の放送室へ向かった。
海獣による被害状況の報告と、避難解除の宣言をするため。
あと……私についての様々な誤解を解く、と言っていた。
放送室は以前提督さんに案内されていたので、場所は知っている。
でも、ちょうど大切な通信中だとかで、その時中に入ることは出来なかったのだ。
今回初めて入った放送室はかなりの広さがあった。
放送室というよりは、放送局といった方が相応しい。
縦に大きく3部屋が繋がり、一番奥の部屋が艦内放送の部屋、真ん中の部屋は他戦艦との通信をする機材がある部屋だ。
手前は、職員さん(軍部)の仕事部屋になっている。
その手前の部屋に、軍服を着た男の人が2人いて、提督さんに機敏に敬礼をした。
「艦内放送の準備を頼む。エリアは全域だ」
「はっ!」
簡単に指示すると、まるでラジオ局のような部屋に入り、提督さんはマイクの前に腰かけた。
「セリ、こっちにおいで」
「あ、はい」
招かれるままに部屋に入り、提督さんの横の椅子に座る。
目の前にはたくさんの面白そうな機械があり、私は興味津々でそれらを眺めていた。
「提督!準備が出来ました!いつでもどうぞ」
ガラス戸を隔てた隣の部屋から、男の一人が声をかける。
静かに頷き、提督さんはマイクのスイッチを入れた。
「…………那由多艦内の諸君、楸だ。先程の海獣の被害についてだが側部接触はあったものの、目立った損傷はない。驚異は去った、安心して欲しい」
と、一旦言葉を切る。
海獣による被害状況の報告と、避難解除の宣言をするため。
あと……私についての様々な誤解を解く、と言っていた。
放送室は以前提督さんに案内されていたので、場所は知っている。
でも、ちょうど大切な通信中だとかで、その時中に入ることは出来なかったのだ。
今回初めて入った放送室はかなりの広さがあった。
放送室というよりは、放送局といった方が相応しい。
縦に大きく3部屋が繋がり、一番奥の部屋が艦内放送の部屋、真ん中の部屋は他戦艦との通信をする機材がある部屋だ。
手前は、職員さん(軍部)の仕事部屋になっている。
その手前の部屋に、軍服を着た男の人が2人いて、提督さんに機敏に敬礼をした。
「艦内放送の準備を頼む。エリアは全域だ」
「はっ!」
簡単に指示すると、まるでラジオ局のような部屋に入り、提督さんはマイクの前に腰かけた。
「セリ、こっちにおいで」
「あ、はい」
招かれるままに部屋に入り、提督さんの横の椅子に座る。
目の前にはたくさんの面白そうな機械があり、私は興味津々でそれらを眺めていた。
「提督!準備が出来ました!いつでもどうぞ」
ガラス戸を隔てた隣の部屋から、男の一人が声をかける。
静かに頷き、提督さんはマイクのスイッチを入れた。
「…………那由多艦内の諸君、楸だ。先程の海獣の被害についてだが側部接触はあったものの、目立った損傷はない。驚異は去った、安心して欲しい」
と、一旦言葉を切る。