「Last note」特性を持つ者へ〜5
目を開じたままのゆめちゃんは、
母さんを指さし口を開いた。

『我が宝帯を持つ者よ…そなたは相応しくない。
光の中で眠りなさい。』

『そんな……』

母さんの姿はキラキラと光に包まれると、
そっと消えていった……。

「成功…なのか?」
廣瀬はまだ俺の右手を握っていて力が籠る。

「本来の"無垢"が目を覚ましたんだ。
"Last note"で俺が見つけ出したよ。」

風は止み、俺達が着地すると、アネモネの花畑から光の泉に変わった…。

「ゆめ……?」

廣瀬が呼びかけると、
目を閉じたままのゆめちゃんが振り返った。

普通の女の子ではない、何か神々しい雰囲気を醸し出している。
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