「Last note」特性を持つ者へ〜5
◆生命は巡る◆
「"無垢"!?」
『さよなら……』
声だけが柔らかに響き、貝殻もいつの間にか消えていた…。
「紫音!紫音!」
「…兄ちゃん…泣かん…でくれ。」
「紫音!成功したぞ!聴こえるか!?」
烏丸の腕の中で、俺の声を聴いた紫音は微かに微笑んだ。
「ありがとうな…皆。アタシはもう、眠る。」
「俺が治療する!」
櫂が手を伸ばしたが、その手を紫音は止めた。
「やめて。元々今日死ぬ事は知ってたんや。兄ちゃんを…よろしく…。」
そう言うと、涙を一筋零し息絶えた…。
「紫音……。」
烏丸の泣き声が、教会に響いた…。
再会したのも束の間の生命だった。
「ん……。」
「ゆめ!?起きたか!?」
「……成功、したんだね。渉くん…」
廣瀬は彼女を抱きしめた。
紫音の死の悲しみと引き換えに、
俺達の世界には、平穏を取り戻したのだった…。
ーーーーー
『さよなら……』
声だけが柔らかに響き、貝殻もいつの間にか消えていた…。
「紫音!紫音!」
「…兄ちゃん…泣かん…でくれ。」
「紫音!成功したぞ!聴こえるか!?」
烏丸の腕の中で、俺の声を聴いた紫音は微かに微笑んだ。
「ありがとうな…皆。アタシはもう、眠る。」
「俺が治療する!」
櫂が手を伸ばしたが、その手を紫音は止めた。
「やめて。元々今日死ぬ事は知ってたんや。兄ちゃんを…よろしく…。」
そう言うと、涙を一筋零し息絶えた…。
「紫音……。」
烏丸の泣き声が、教会に響いた…。
再会したのも束の間の生命だった。
「ん……。」
「ゆめ!?起きたか!?」
「……成功、したんだね。渉くん…」
廣瀬は彼女を抱きしめた。
紫音の死の悲しみと引き換えに、
俺達の世界には、平穏を取り戻したのだった…。
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