「Last note」特性を持つ者へ〜5
『遥斗……遥斗。こっちへ来て。

母さんを抱きしめて……?』

幼いあの頃と同じように、俺を求める甘い声。

「ダメだよ…母さんはもう、
とうの昔に死んだだろ?復活なんて望まない。」

そう言うと、悲しそうな顔をして涙を落とした。

『…寂しい。』

「ねぇ、母さん。やめて。」

「青山、行くな!様子がおかしい。」

無意識の内に、身体が進んでいた所を、廣瀬に止められた。

俺の"魔性"は遺伝性だ。
今、俺は母さんの"魔性"にかけられていた。

「…アフロディーテは宝帯を持つ事で、その魔力を発揮したとゆう神話の一説がある。
ゆめちゃんが、その宝帯の存在だったんだね。」
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