【短】溶けた氷はただの水に変わるけど…
じりじりと焼けるような真夏日。
もうすぐ期末試験が始まるのに、目の前に迫る背中はどこかのんびりしている。
「きーんじょ!おはよ!」
「んー?あー…はよー…聖月」
毎朝繰り返される、代わり映えのないやり取りに見えるかもしれないけれど…何処か寝惚けたような気怠け声を耳にすると堪らなくドキドキして、いつも真新しさばかりを感じてしまう。
「ねぇー?起きてるー?」
「んー…ふ、あぁー…多分?」
「多分っかよ!」
ぺしぺしと彼の肩の辺りをさり気なく叩いて、内心はとてつもなくときめいているのに、それをむむむっと引き締めて私は笑った。
もうすぐ期末試験が始まるのに、目の前に迫る背中はどこかのんびりしている。
「きーんじょ!おはよ!」
「んー?あー…はよー…聖月」
毎朝繰り返される、代わり映えのないやり取りに見えるかもしれないけれど…何処か寝惚けたような気怠け声を耳にすると堪らなくドキドキして、いつも真新しさばかりを感じてしまう。
「ねぇー?起きてるー?」
「んー…ふ、あぁー…多分?」
「多分っかよ!」
ぺしぺしと彼の肩の辺りをさり気なく叩いて、内心はとてつもなくときめいているのに、それをむむむっと引き締めて私は笑った。
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