With You
比呂は、玄関を通って2年のクラスへ案内してくれた。
隣で廊下を歩いてるときにふと窓をみた
「…!…うわあ…」
廊下の窓から見る外の景色は、新鮮そのもので…サッカーゴールしかない広いグラウンドはサッカー部が少ない人数ながらも精一杯部に励んでいるように見えるし、屋外プールには水泳部がいきいきと活動している。
それらの奥に広がるのは田んぼや山の緑。
小川の水は太陽にさらされキラキラ輝く。
――…心が深呼吸したみたいに落ち着く。
足がそこから動かない。
「――…凄い…綺麗…」
目は窓の奥に広がる世界に魅了され、改めて気付く。
ああ、あたしにはココの地から離れそうにないやって。
正直転校って他人事だと思ってた。知らない地味な土地で知らない人と触れ合う機会なんて、あたしには関係ないって。
このまま都会で生きて、こんなところには来ないと。
夜も人工の光が明るく街を照らし、人間が作り出した高層ビルや道路の間で過ごしていくのが当たり前になって、そこから離れた町には目もくれなかった。
何もそこを否定する訳じゃないけど、たまにはこんな場所もいいんじゃない―…。
隣で廊下を歩いてるときにふと窓をみた
「…!…うわあ…」
廊下の窓から見る外の景色は、新鮮そのもので…サッカーゴールしかない広いグラウンドはサッカー部が少ない人数ながらも精一杯部に励んでいるように見えるし、屋外プールには水泳部がいきいきと活動している。
それらの奥に広がるのは田んぼや山の緑。
小川の水は太陽にさらされキラキラ輝く。
――…心が深呼吸したみたいに落ち着く。
足がそこから動かない。
「――…凄い…綺麗…」
目は窓の奥に広がる世界に魅了され、改めて気付く。
ああ、あたしにはココの地から離れそうにないやって。
正直転校って他人事だと思ってた。知らない地味な土地で知らない人と触れ合う機会なんて、あたしには関係ないって。
このまま都会で生きて、こんなところには来ないと。
夜も人工の光が明るく街を照らし、人間が作り出した高層ビルや道路の間で過ごしていくのが当たり前になって、そこから離れた町には目もくれなかった。
何もそこを否定する訳じゃないけど、たまにはこんな場所もいいんじゃない―…。