人間消去アプリ
「……そうなの?」


「うん。


だから、おばあちゃんが死んだのはただの偶然じゃなくて、自分のせいじゃないかって思うの」


円歌の驚いた声に気づかないフリをして、淡々と答えた。


おばあちゃんの死は、偶然か必然か。


それをただの交通事故と処理することができれば、私がそのことについて考える必要はない。


でも、うまく処理することができない。


心の整理がつかないからなのか……。


そう思っていると、円歌が突然こんなことを言いだした。


「理央さ、おばあちゃんのこと、嫌いだったんでしょ」


「えっ……」


「だから、【人間消去アプリ】におばあちゃんの名前を入れたんでしょ」
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