人間消去アプリ
私の家に来た理由はなにかあるのかなと思っていたが、違ったようだ。


マグカップに注いだお茶をちびちびすすっていると、円歌が突然こんなことを言いだした。


「ねぇ、理央。


次、【人間消去アプリ】で誰を消したいか、一緒に決めよう」


「えっ……」


一緒に決める?


……【人間消去アプリ】で消去したい人を?


まさか円歌がそう言うとは思わなくて、すぐには答えを出せなかった。


しかし、答えは決まっていた。


「……うん」


「理央、やる気だね。


私が【人間消去アプリ】を使ってるって言ったときはかたくなに使いたがらなかったのに」
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