人間消去アプリ
なにをやったって、絶対に助からないよ。


なにかをしようとするほうが愚かなのよ。


クスッと笑い、前を向いて歩きはじめた。


学校に着いたら、さっそく円歌に報告しよう。


昨日【人間消去アプリ】に入力した元同級生が、望みどおり死んでくれたってね。


円歌なら、きっとこう言ってくれるだろう。


『消えてくれてよかったね!


私の言ったとおり、ストレス発散になるでしょ』


【人間消去アプリ】を使っている円歌のことだから、喜んでくれるはず。


ストレス発散になったわ。


心の中でそうつぶやきながら、私は学校までの道を歩いていった。
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