人間消去アプリ
自分の中にあった考えを追いだし、焼きそばパンを頬張る。


ふと、視界に紅しょうがが映った。


紅しょうがは私の大好きなものだ。


大好きなものならいくらでも食べられる。


だが、今日はそういう気分ではなかった。


視界に映った紅しょうがが、ののかの血に見えたから。


焼きそばパンを食べ終えた直後、突然吐き気に襲われ、口を手でおさえた。


すずねと円歌が目を見開く。


「理央⁉︎」


慌てて立ちあがるすずね。


「理央、どうしたの⁉︎」


椅子を座ったまま引きずる円歌。


私に話しかけていた女子たちも、驚きを隠せない様子でいる。


でも、沙織だけは違った。
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