人間消去アプリ
ごくりと唾を飲み込み、沙織の顔をまじまじ見つめる。


沙織が口を開けたのは、その数秒後だった。


「……理央ちゃん、今朝、見ちゃったんだって?


近くの女子校に通ってた子が死んだところ」


そう言う沙織の顔がさみしそうに見えた。


チクッと胸が痛くなるのを感じながら、首を上下に振る。


「……うん」


「沙織、スマホのネットニュースで見たんだけど……その死んだ子、理央ちゃんの中学時代の同級生だって」


沙織に、死んだののかが中学時代の同級生だと知られた。


まぁ、だからってどうってことはないけど。


「……そうだよ」
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