人間消去アプリ
疑われていたなんて……。


「そ……それは、ただ単にはずせない用事があったから、沙織に声をかけられなかったんじゃないの?」


私をフォローする発言をする円歌。


いいぞ円歌、このまま言葉の攻撃を続けて!


円歌は殺さなきゃいけないけど、今は応援していよう。


沙織の、私に対する疑いを追い払いたいから。


顔を伏せながら、口角を上げる。


「そうかなぁ?」


「そうだよ。


理央が沙織に隠れてコソコソするわけないよ」


「うーん、ならいいけど……」


ボソッとつぶやく沙織。


若干の疑いはまだあるようだが、追及してくる気配はない。
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